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 ←『ハートキャッチプリキュア!』二次創作 エコテロリストプリキュア! 3/4  →これから観に行く上で全く役に立たない映画レビュー 平成二十五年九月号
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「二次創作」
エコテロリストプリキュア!

『ハートキャッチプリキュア!』二次創作 エコテロリストプリキュア! 4/4(完)

 ←『ハートキャッチプリキュア!』二次創作 エコテロリストプリキュア! 3/4  →これから観に行く上で全く役に立たない映画レビュー 平成二十五年九月号
 完結です。

 あとがきがついているので若干長めになります。

「直ぐには殺さない。あたしの言うことを聞くまで徹底的にいたぶってやる。そうすれば、あの子たちもあたしに逆らわなくなる筈よ」
「無駄よ。私にもあの子たちにも脅しなんて屈しないわ!」
「どうかしらね。やってみなくちゃ、分からないでしょう?」
 逃げる薫子の両足を植物の蔓で絡め取り、自身の手で彼女の両肩を掴み、床に叩きつけるノーム。背中を打たれたからか、薫子は痺れたかのような感覚に襲われ、言葉を発することさえ適わない。ノームは左手で薫子の肩を掴んだまま右腕を振り被り、彼女の顔に拳骨を見舞おうとするが――。

 ――そうは、させませんっ!
 桃色の光がノームの左手を弾き飛ばし、 ノームの身体が大きく反り返る。ダメージは然程ではないが、「攻撃を受けた」という事実がノームに大きな衝撃を与えた。サンシャインやムーンライトは街に繰り出しており、マリンに至っては戦う意志を無くしている。ならばこれは誰だ。誰の仕業だ。
 キュアノームの予感は彼女にとって最悪の結果となって的中した。仰け反る体を起こさんとするノームの目に映ったのは、大地に咲く一輪の花、自身が始末した筈のキュアブロッサムだったのだ。
 ブロッサムは仰け反るノームに突進し、彼女を薫子から引き離すと、そのままトタン板の壁に叩きつけ、追撃にと右拳を振り被る。だがそれよりも早く、ノームの前蹴りがブロッサムの腹部目掛け放たれる。彼女はやむ無く追撃を止め、腕を十字に組んで衝撃を殺すと、空中でバックフリップを一回、地に足をついてバック転を二回行い、ノームから距離を取った。

 キュアノームは打った後頭部や腰を擦りつつ、目の前に立つ人物をまじまじと見る。
「攻撃を受けた……、こちらの反撃も効いた。幽霊なんかじゃない。なんで貴女が……、よりにもよって何故貴女が此処に居るの、キュアブロッサム!」

 何故、心臓を停止させられ、死亡したも同然の彼女がノームと対峙していられるのか。その理由を知るには、今より少し前、こころの大樹の浮島での一件にまで話を戻さねばなるまい。


※※※

・AM.7:20

 キュアムーンライトとサンシャインが再び希望ヶ丘の街へ降り立って暫く後。大樹の蔓に身体中絡め取られたつぼみに寄り添い、声を掛け続けたえりかだったが、とうとう声も枯れ果て、苦しそうな息を漏らして項垂れる。
 自分以外に誰もおらず、自身も口を閉ざしてしまうと嫌な予感や気持ちばかりが充満し、心の中を支配する。こんなことをしても無駄だ。もしかしたらもうダメなのではないか。紛らわすように被りを振るが、搔き消せず煙のように自身の周囲を取り囲んだ。

「どうすればいいのさ……、もう……」涙すらも枯れ果て、腫らした目元を両手で覆う。再び目を開けば、意識を取り戻したつぼみがそこに居るかと思ったが、えりかの目に映るのは親友の蒼白とした顔だけ。振り払った絶望が再びえりかの脳裏に去来する。
 だが、それも束の間。断続的かつ微かに息をしていたつぼみが、小さく唾を飲み込んだまま呼吸を止めてしまう。このまま彼女に動きがなければ、待っているのは「死」という結果だけだ。
「つぼみ!? ちょっと……ヤダ! 駄目、駄目だよつぼみ! 目ェ開けてよつぼみ! このままお別れなんてあたし認めない! 絶対に認めないんだからッ」
 うろ覚えの心肺蘇生マッサージを試してみるが、つぼみは目を覚まさない。それどころか薄桃色の健康的な肌は徐々に色身を無くし、急速に冷たくなって行く。
 キュアノームに敗れて気力の殆どを使い尽くした来海えりかに、他者に力を分け与える余裕など欠片も残されていない。ならば自分はどうすべきか。親友が天に召されて行くのを、指をくわえて黙見ていることしか出来ないのか。
「かくなる上は……、かくなる、うえは……」
 悩みに悩んでえりかが辿り着いたのは、口から直接肺に酸素を送り込む人工呼吸。つぼみの唇に自身のそれを重ね合わせ、停止した心肺機能を無理矢理にでも再起動させようというのか。
「く、くうう……」親友の命が掛かっているとはいえ、やはり同姓同年代同士の接吻には勇気が要る。未だ恋もしたことのないえりかにとっては、これがファースト・キスなのだ。目の前の彼女を助けたいという気持ち以上に、邪な何かがえりかの脳内を駆け巡る。
「えぇい、何考えちゃってんのあたし! つぼみはあたしの助けを待ってるんでしょ!? ちゃんと答えてあげなくちゃでしょうが! あぁもう、あぁもう、あぁもう!」
 来海えりかは、頭を振ってそうした浮わついた邪なるものを払い除けると、唇を尖らせてつぼみの鼻をつまみ、雪のように白い顔をした彼女のそれに自身の唇を覆い被せた。

「女の子」の甘酸っぱい香りが鼻孔をくすぐり、続いて水気の抜けた唇の渇いた感触がえりかの脳内に充満する。息を吹き込み終え、改めてつぼみの顔を見つめるが、未だ彼女の意識は戻らない。心肺も一旦膨らみはしたが、未だ鼓動を止めて沈黙している。

「……つぼみ。あたし、諦めないよ。絶対に諦めない!」
 最早気恥ずかしさで躊躇っている場合では無い。えりかは顎が外れんばかりの勢いで口を開け、肺の中に空気を詰め込めるだけ詰め込んだ。
 頬に一杯の空気を溜め込み、再び唇を重ねんと振り被るえりか。彼女は気付いていなかった。今まさに唇を覆い尽くさんとしたその時、花咲つぼみの右手小指が、ほんの僅かながらぴくりと動き、息を吹き返し始めていたことに。
 そうとは知らずにえりかの唇がつぼみの口を塞ぎ、鼻をつまむ。えりかの呼気がつぼみの喉から肺へと一気に駆け巡る。目覚め掛けに強烈な衝撃を喰ったつぼみの体は、反射的にえりかの肩に両腕を回して抱き寄せ、火事場の馬鹿力的勢いで彼女を締め付け始めた。
 肩甲骨に予期せぬ圧がかかり、痛みと驚きで困惑するえりか。慌てて引き剥がそうとするが、両手で肩口を押さえ付けられ、動くことさえままならない。
 えりかは瞬く間に酸欠状態へと陥り、徐々に意識が遠のいて行く。えりか
が力尽きて白目を剥いて倒れたその瞬間、花咲つぼみはようやく目を覚ました。
 覚醒したつぼみは寝起きの不快な感覚を深呼吸で整えると、眼前で仰向けになって気絶しているえりかを抱き止める。
「えりか……!? しっかりしてください、えりか!」
「つぼみ……? 嘘、ヤダ! ホントにつぼみ!? あたし、信じてたよ! 絶対に目覚めてくれるって、信じてた!」
「えりか……、えりかぁ! 私、生きてるんですね、生きててもいいんですよね?」
「いいよ、良いんだよ! たとえ世界が認めなくたってあたしが許す! だから、だからさ……。あたしを、一人にしないで……」
 二人して肩を抱き、生きている喜びを分かち合うつぼみとえりか。だが、それも束の間、つぼみは目の前にそびえ立つこころの大樹に目をやると、凛とした「戦士」の表情に戻った。

 何故瀕死の自分がこうしてまた生き返ったのか。こころの大樹が自分にエネルギーを与え、止まっていた心臓に活を入れたからだ。その証拠に、萌黄色の草木は萎れ、木の葉がその場で舞っている。こころの大樹自体も相当な無理をしたに違いない。
 そこまでしてつぼみを救った理由は何か。街を蹂躙し、人の命を無慈悲に奪うノームを倒すために他ならない。こころの大樹は迷っているのだ。ノームの言う通り地球の為に人を滅ぼすべきか、ブロッサムたちの言葉に従い、人にこの星に生きとし生ける者の未来を託して良いものかと。
 花咲つぼみは選ばれたのだ。どちらの主張を尊重すべきか、戦いによって決めるために。神妙な面持ちで大樹を見るつぼみを不安に思い、えりかが恐る恐る声を掛けてくる。
「……どーしても、行かなきゃ、ならないの?」
「まだ、『答え』が出ていませんから……。何が悪くて何が正しいのか、自分自身の目で見極めなくては」
「つぼみ、あたし……」
「そんな暗い顔しないでください。大丈夫、絶対に帰ってきますから。ね?」

 つぼみはそう言って微笑むと、足元に転がっていたココロパフュームを掴んでキュアブロッサムに変身。えりかと同じく不安げな視線を向ける妖精のシプレに目配せし、こころの大樹の浮島から飛び降りる。
 ブロッサムの胸元に抱きついたシプレが桃色の光を発し、膝裏の辺まで伸びたマントへと変化する。ブロッサムは背のマントで風を捕まえ、希望ヶ丘の街へと飛び去った。

「つぼみ……。あたしは、あたしは……」

※※※

「……私が何故ここに居るのか。あなたも薄々気付いているんじゃないですか? あなたの時代のこころの大樹は人類殲滅の判断を下したとしても、私たちの時代のそれは違うと考えた。考え同士が相対し、和解に応じないと言うのなら」
「勝った方の意見を尊重する、そう言うことね。その大役を貴女が引き受けたって訳。けれど何、それが何だって言うの? たった一人でこのあたしに、キュアノームに勝てると思っているの?」
「勝ちますよ。世界全体の善悪はともかく、この街には私にとって大切な人が大勢いるんです。希望ヶ丘の人たちの未来は、あなたには絶対に渡さない!」
「世迷い言をッ! 砕いてやる、貴女の理想も夢もこの街の未来も、ぜぇーんぶ!」
 言うが早いか、ノームはジャンプで一気に間合いを詰め、ブロッサムの頬へ右回し蹴りを叩き込んだ。ブロッサムは亀のように体をすぼめ、肘を使ってそれを防ぐも、思い切りの良い一撃は彼女の体を数十センチ程後ずさらせる。
 ノームは着地の反動で右回転をし、敵に背を向ける。今度はブロッサムの反撃だ。彼女は防御姿勢を素早く解くと、左ジャブをノームの背に叩き込む。だがそれはノームとて承知の上。彼女は後ろ蹴りでブロッサムの拳を相殺し、体を捻って左回し蹴りを見舞う。ブロッサムは体を屈めてこれを躱したが、後数コンマ回避が遅れていれば、彼女の頭蓋骨にヒビが生じ、まともに立てなくなっていたことだろう。
 左回し蹴りで半回転したノームは、再びブロッサムと向き直り、鋭い両手のワンツーを繰り出す。ブロッサムは右手で防ぎ、左手でいなし、カウンターの右ストレートを叩き込む。ノームはカウンターを胸部にもらい、仰け反って苦悶の声を上げた。
 直接の殴り合いではブロッサムが一枚も二枚も上手だ。それは先の戦いで重々承知している。だがキュアノームには勝算があった。彼女と心を通わす植物たちだ。隙を突いてブロッサムの手足を絡め取れば、いかに経験豊富な実力者と言えど躱しようがない。

(あたしがあいつを下がらせる。皆はその隙に奴の足を絡め取って動きを封じて。衝撃を殺させずに強力な一発をぶち込んでやるんだから)
 言葉を介さず、テレパシーの要領で意思の疎通を交わしたキュアノームは、荒々しい叫び声を上げ、鬼の形相でブロッサムに飛びかかる。激昂して理性を無くしたように見えるが、これらは彼女を欺くための演技だ。我武者羅な攻撃で無理やり隙を生じさせ、植物との連携でブロッサムの動きを完全に停止させる算段か。
 さしものキュアブロッサムもノームの乱暴な殴打を御し切ることは敵わず、徐々に後ろに引っ張られてゆく。ノームの右拳がブロッサムの鳩尾を叩いた。否、より正確に言えば「両手によるガードの下から」なのだが、その衝撃でブロッサムの体が大きく後ずさる。
(今よ、皆!)ノームのテレパシーによる掛け声に応じ、地中から伸びた木の根がブロッサムの足首を狙って伸びて来た。その後の追撃を狙い、ノームも地を蹴って一気に間を詰める。
 これで決まりだ! ノームが心の中で密かにほくそ笑んだその瞬間、ブロッサムは空中で思い切り仰け反り、左掌でコンクリートの床を叩いて跳んだ。床を突き抜けて伸びた木の根は彼女の足首を捕らえることが出来ず、伸びあった二本の触手が絡まり合い、丸い結び目を生じさせてしまう。
「え……えぇっ!?」
 キュアブロッサムはこれを躱したが、勢い付いて飛び掛かるノームは話が別だ。彼女は方向転換すらままならず、「結び目」に額をぶつけ、仰け反ってたたらを踏んでしまう。
 頭を振って顔を上げると、そこにあったのはブロッサムの鉄拳。彼女は数十秒前、自分自身が思いついた策によって胸部に強烈な一撃を浴び、工場の外へと吹き飛ばされた。策士・策に溺れるとはこの事か。

「馬鹿な……。こんな、なんで、あたしが……」
 自分を追って駆けて来るブロッサムを睨み、どうしてこうなったのかを思案する。伝え間違いなどあり得ない。口に出したりだってしていない。ならば何故こうなった。理由があるとすれば、ブロッサムもまた自身と植物たちとの「会話」を聞いていたに他ならない。
「馬鹿げてる! 人間に……、皆の声が届く訳なんかッ!」
 ノームは一時でもそう考えた自分を恥じ、ブロッサムの追撃に対して臨戦の構えを取る。室内ならいざ知らず、屋外ならば植物たちの力を自由に使役出来るのだ。もっと多くの植物たちに指示を飛ばし、考える間もなく叩き潰してやる。
「いい気になるのもそこまでよ! 喰らいなさいッ」
 ノームの号令と共に、ブロッサムの前後左右の地中から植物の蔓や根が伸び、彼女を縛りつけんと取り囲む。その数は先日住宅街で戦った数の倍近く。如何な手練であろうと躱し切るのは不可能であろう。
 だがしかし、これはどうしたことか。キュアブロッサムは迫り来る脅威を前に目を瞑り、平手を構えたまま立っているではないか。負けを確信して戦意を喪失したのか? 否、これは自身と同じ臨戦の構え。動いても避けられないなら心眼によって躱そうと言うのか。無謀にも程がある。

 ブロッサムの前面から伸びた二本の蔓が、彼女の胴を絞め上げにかかった。ブロッサムはこれらにチョップを喰らわせて動きを止めると、その態勢から放たれた後ろ回し蹴りで別の蔓数本を地面に叩きつけた。
 足下から伸びた木の根がブロッサムの足首を掴みに掛かる。躱して跳んだブロッサムは器械体操選手めいた空中回転で迎撃の蔓を弾き、目を見開いて両掌を地表に向けた。
 ――ブロッサム・シャワー!
 彼女の掌から放たれた桃色の光は、眼下の植物たち全てに降り注ぎ、その全てから戦意を奪う。脱出不可能かと思われた植物たちの一団を、キュアブロッサムはいとも容易く退けて見せたのだ。

「そんな……。そんなの、嘘よ、あり得ない!」
 植物たちの陣頭指揮を執っていたのは自分だ。それら全てを躱し切った、ということは。
「……聞こえるって言うの? 『皆の声』が、人間である貴女に!」
「私たちはこころの大樹によって命を救われた者同士。九死に一生を得たことで、私にも同じ力が宿ったのでしょう。もう、止めにしましょう。草木の力は私には通じませんし、ただの力比べではあなたは私には勝てない。これ以上の争いは無益で無意味なだけじゃありませんか」
「無益……? 無意味? 馬鹿にして、くれるじゃない」ノームは狂ったように笑い、ブロッサムに人差し指を突き立てる。「そうよ、確かに『皆』の力が無くちゃあ、あたしは貴女に敵わない。そんなことは分かってるわよ。なのにあたしが、貴女なんかと殴り合いで決着つけるとでも思った!?」
「どういう……ことですか」
「どういうこと? どういうこと、ですって? ふふふふふ、アハハハハ。そんなに気になるのなら観て御覧なさい。この街が絶望で満ちる、その瞬間をね!」
 空ろな目で空を挿すノームの表情からは、彼女の言葉何を指し示しているのかは窺い知れない。だが、その後に続く『轟音』によって、彼女とその仲間たちが何をしようとしているのか、キュアブロッサムにもおぼろげに理解出来た。
 ノームが指差した先を通り過ぎ、希望ヶ丘の市街へと向かう轟音――。此度の被災者を救助せんと遣わされた自衛隊の大型輸送ヘリだ。

※※※

・AM.08:30

「あれは……。そうか、やっと、やっと……来てくれたんだ!」
 希望ヶ丘総合病院の屋上に陣取り、屋上の太陽光パネルにシャイニータンバリンのエネルギーを送り続けるキュアサンシャインは、此方より出ずる輸送ヘリを目にし、歓喜の声を上げ、安堵の溜息を漏らす。
 太陽光線の数十倍近いエネルギーを照射し続けることで院内の電力は常時とほぼ同じ位に回復しつつあったが、他市から隔絶された希望ヶ丘の病院には患者を臥床させるベッドも、薬の類も圧倒的に不足している。救援はまさに天の助けだ。
「……サンシャイン、サンシャイン。電話でしゅ。電話が鳴ってるでしゅ」
「今手が離せないから、私の耳に当ててくれないかしら、ポプリ」
「りょーかいでしゅ!」
 ポプリは足元に置かれたスマートフォンを抱え込んで飛び、慣れた手つきで通話の準備を整え、サンシャインの耳に押し当てる。声の主はキュアムーンライト――月影ゆりだ。
「こちらの準備は完了したわ。少しずつ避難を始めて行くつもり。そちらは?」
「院内の電力くらいは何とか賄えそうです。流石に入院患者全員は難しそうですが……」
「救援ヘリね。先見の二機が病院と体育館に向かっているみたい」
「ムーンライト……ゆりさん。私たちは、希望ヶ丘の人たちは、助かりますよね? 助かるんですよね?」
「えぇ。その為にも私たちが頑張らなくちゃだけど。やれるわよね、キュアサンシャイン?」
「勿論! 後もう少しで、少し……で……」
「どうしたの? 何を言わんとして……して……」

 電話口のサンシャインも、その様子に疑問を持ったムーンライトも等しく空を仰いで目を見開き、唖然とする他無かった。彼女らの救いの主たる救援ヘリ二機は、あわや目的地に着きかけたその瞬間、突如地中から伸びた巨大な蔓によって絡め取られてしまったのだ。

 キュアムーンライトは携帯電話を放り投げ、明道院学園に向かい全速力で駆け抜ける。あんなものが地表に叩き付けられてしまえば人的被害は元より、漸く芽生えた避難民たちの希望が潰えてしまう。今そんな事態が起こってしまえば、最早二度と立ち直ることは出来ないだろう。
 成る程、不気味な程妨害が無かった訳だ。今の今まで何も無かったのはこうした作業に自分たちを従事させ、この蔓に注意を向けさせない為だったのか。まんまとノームの策に嵌ってしまったことを歯噛みしつつ、ムーンライトは勢い良く跳ぶため、アスファルトを強く蹴りつける。
 だが、それがいけなかった。跳び上がったその刹那、ひび割れたアスファルトの隙間より伸びた蔦がムーンライトの足首を絡め取り、彼女を頭から地表に叩きつけたのだ。

「くぅッ……、なんのこれしきッ」
 ムーンライトは痛みも意に介さず、両手をついて立ち上がるが、植物の蔓が彼女の右手を絡めて後ろに引っ張った。態勢を崩したムーンライトは再び顔を強かにぶつけ、額から一筋の血が流れ落ちる。

「くぅッ! なんのこれしき!」
 ムーンライトは額の激痛を堪え、再び両手をついて立ち上がるが、植物の蔓が彼女の左手を絡め取って後ろに引っ張った。態勢を崩したムーンライトは三度顔を強かにぶつけ、鼻孔から一筋の血が流れ落ちる。

「なんの……、これしきッ……!」
 ムーンライトは流れ落ちる血を拭く暇すらも惜しみ、上半身だけでも反り返らせるが、地面から生えた木の根が彼女の身体に簀巻き状となって巻き付く。普段ならばいざ知らず、先のノームとの戦いにおける極度の疲労、それを圧した上での救援活動に尽力していたムーンライトに、木の根を素早く払い除けるだけの力は残されていなかった。
 輸送ヘリを絡め取った巨大な木の根が、地球の重力に従って振り子のように落ちてゆく。落下地点は言うまでもなく避難民の集まる明道院学園だ。最早どれだけ急いでも間に合わない。ムーンライトの顔から血の気が引いた。

 血の気が引いたのはムーンライトだけでは無い。病院を守護し、即席太陽光発電で患者たちの命を繋いでいるキュアサンシャインも同様だ。彼女もまた眼前の脅威に抗うべく、発電に使っていたサンフラワー・イージスで落下する輸送ヘリを受け止める。
 巨大な向日葵に押し留められ、空中で静止する輸送ヘリ。一先ず落下は防げたものの、サンシャインにヘリの態勢の立て直しなど出来る筈もなく、今はただこうして食い止めることしか出来ないのだ。

「サンシャインッ! 後ろ、後ろッ!」
「後ろ……!?」
 前方の脅威に集中していた隙を突かれ、背後より伸びたる植物の蔓がサンシャインの両足を絡め取り、一気に後ろに引き付ける。重心をずらされたサンシャインは一気に床に叩き付けられ、顎をコンクリートに強かにぶつけてしまう。
 しかも、その衝撃で向日葵に掛かっていた圧が消え、ヘリが再び落下し始めた。すぐ様両手を伸ばして制御を試みるが、不安定な態勢では落ち行くヘリを押し留め切れない。キュアサンシャインは、このまま落下してゆく輸送ヘリを見ていることしか出来ないのであろうか?

・AM.08:20

「……貴女たちがあれくらいで諦めないことくらい想定の範囲内。街や道を封鎖したって助けが来ることだって想定内。だったらそれを利用して、今まで以上の絶望を与えてやれば良いだけのこと。
 目の前の希望が潰えた時、ヒトは最も深く絶望する。二度と立ち直れない程にね。プリキュアだって同じ。あたしの友達になってくれないのなら、貴女たちも等しく絶望してもらうわ。護るべき者の命が数千数百単位で消えるのを間近で眺めて……、それでも尚あの子たちはプリキュアでいられるかしらねェ?」
 キュアノームは人二人分程離れた距離で、ブロッサムの顔をじろじろと見る。彼女は口を結び、厳しい目をしたまま何も答えようとはしない。
「この街はもう終わり。更に手を伸ばし、いずれは世界中の人間共を滅ぼしてやる。あぁいや、滅ぼしてやるのは可哀想かしらね。あたしとみんな《動植物》で管理してあげるわ。狭く鉄格子に囲われた檻で、管理しやすい数まで減らしてからだけど!」
 最早阻む物など何も無い。抗える者も居やしない。キュアノームは勝利の快感に酔い、落ち行くヘリを仰ぎ見て高笑う。
 ノームがブロッサムの事を「妙だ」と感じたのはその時だ。ここまで絶望的な状況にさらされても、街や仲間を侮辱されようとも、ブロッサムは顔色一つ変えず、じっとこちらを見つめるばかり。絶望のあまり感情が欠落してしまったのか? 否、キュアブロッサムの目に宿るのは諦めなどではない。

「何よ、何なのよその目は。もう貴女たちに勝ち目は無いのよ? 大切な友達や家族がヘリに潰されてお陀仏なのよ? もっと絶望しなさいよ! 悔しさに泣き叫びながら右往左往してみなさいよ!」
 逆に、ノームが動揺で取り乱したその時、ようやくブロッサムが口を開く。口調に入り混じる感情は……、眼前の相手に対する『哀れみ』だ。
「いいえ。負けたのは私たちではなく、貴女です。キュアノーム」
「はァ? あれを見てもまだ分からないの!? この街の人間たちの殆ど……。病院や学校に集まった奴らは、ヘリの墜落と爆発であの世行きだっていうのに!」
「……少しは私ではなく、周りに目や耳を向けたらどうですか? あなたはそう思っていても、『彼ら』はそうでもないみたい、ですよ?」
「だからァ、何言ってくれちゃってるのかしら。今にもぼぉーん、と……」
 身振り手振りで表現せんとするノームだったが、直後自身の眼に映った光景を前にして凍りついてしまう。
 それもその筈。彼女の眼に映ったのは、落下寸前の輸送ヘリを支え、空中で押し留めている『植物たち』の姿だったからだ。

・AM.08:25

 病院の屋上と街境の県道、縛り付けられて身動きの取れないムーンライトとサンシャインは、自分たちの使命も忘れ、眼前の怪異を困惑の様相で見つめていた。輸送ヘリを墜さんとしている植物の蔓や木の根を、これまた蔓や木の根が抑え込んでいる。
 訳が分からない。植物たちはノームの配下。希望ヶ丘の街を破壊せんとしているのではないか。それが何故、ノームの意思に背くような真似をしている。これでは、まるで――。

「私たち人間を……護ろうとしているの?」
 あり得ない話だが、そう考える他無い。現に、ムーンライトの身体を縛り付けていた蔓の拘束が、徐々にではあるが緩まりつつある。この機を逃す手は無い。ムーンライトは緩んだ拘束からうなぎのように抜け出すと、背に紫のマントを発生させ、空高く舞い上がった。
 ムーンライトは大型輸送ヘリに絡み付く植物たちを引き剥がすと、ヘリの腹部分へと回り込み、両手で支えて持ち上げ、植物たちの元から遠ざける。今の今まで落下を防いでいた太い木の根は、ヘリが遠ざかると同時にだらりと垂れ下がり、そのまま地表に激突し、地中へと消えて行った。
「あれは……一体……?」
 ムーンライトは植物たちの行動を不審に思ったが、今は熟考している暇は無い。一刻も早くこのヘリを明道院学園周囲に降ろさせ、この街の市民を避難しなくては。湧いて出た疑問を頭の片隅へと放り、ムーンライトは飛んだ。

※※※

 敵であるはずの植物たちが人を護る。そんなあり得ない光景は、希望ヶ丘総合病院の屋上でも起きていた。
 植物の蔓に絡め取られ、今まさに地表に激突せんとした輸送ヘリを、別の場所から伸びた蔓が絡め取っている。昨日まで相対していた立場からすると信じ難い光景だ。
 だが、ムーンライトの件とは事情が違う。一方の蔓はヘリの尾翼を掴み、もう一方の蔓は尾翼付近の胴体に絡み付いている。これでは空中で上手くバランスが取れず、地表への激突は避けられない。

 下半身にばかり不用意な圧がかかり、ヘリの尾翼が耐え切れずへし折れた。支えを失ったヘリの上半身は僅かに病院の屋上を逸れ、正面玄関前の中庭へと堕ちてゆく。直撃では無くとも、助け舟のヘリが砕かれれば、救援を待ち望む人々が被る精神的被害は計り知れない。碌に治療すら受けられない人々にとって、それは生きる望みを絶たれたと同じだ。防ごうにも地に這い蹲ったままでは向日葵を操作することすら叶わない。プリキュアに打つ手は無いのか。希望ヶ丘の市民に未来は無いのだろうか?

 ――マリーン、シュート! ビッグ・マグナァァァァム!

 思い切りの良い叫びと共に、落下する輸送ヘリを巨大な「水球」が包み込む。水球は落下の衝撃を殺して接地すると同時に、まるで針の刺さった風船のように内部の水を噴き出させ、包み込まれたヘリを吐き出してゆく。
 ヘリは無事だ。尾翼を砕かれて離陸出来ないものの、乗組員もその周囲に残されていた希望ヶ丘の住人たちには死傷者は無い。
 一体誰がこんなことを? 答えは簡単だ。水球を発射した人物は空中で三回転程した後に病院の屋上へと降り立ち、サンシャインを絡め取る植物を全て引き剥がした。

「マリン!? どうしてあなたが!」
 その問いに対し、キュアマリンは額を床に擦りつけての土下座で答える。「……ごめん。本当に、ゴメン。あたしが間違ってた。この事態をどーにか出来るのは、あたしたちプリキュアだけだもん。泣き言なんか……言ってる場合じゃなかったんだ。
 でもだいじょーぶ! サンシャインは発電に集中してて。襲ってくる植物はぜあたしが絶対に近付かせないから!」
「でもマリン、私たちを助けに来てくれたヘリは」
 如何に墜落を防いだとは言え、尾翼の折れた輸送ヘリに離陸は不可能。もう一機のヘリにこちらの避難民を受け入れる余裕は無い。
 だがマリンはにぃっと歯を見せて笑い、「大丈夫」と親指を立てて見せる。
「確かに皆を連れて行くことは出来ないけど……。少なくともこの街で何が起こっているかは分かってくれたでしょ。ヘリを壊されて飛び立てなくなったとあれば、きっと大勢の増援を送ってくれるはずだよ。……つぼみが痩せ我慢して頑張ってるってのに、ヘバってなんかいられないっしょ!」

「そう……だよね。あ、いや、ちょっと待って。今『つぼみ』って……」
「さぁーっ、話はこれまで。あとはこのキュアマリンに任せなさぁーい!」
「これまで、じゃないよ!? つぼみは……キュアブロッサムは生きているの!? ねぇ、ねぇねぇねぇ!」

・AM.08:30

 けしかけた植物たちが自身の意を離れ、一連の騒動収束の為に動き始めている。想定外の光景を目の当たりにし、キュアノームの顔から笑顔が消えた。青褪めた顔で水揚げされたばかりのマグロのように口をぱくつかせている。
「何でよ……。どうなってんのよ。この街のみんなとあたしは一心同体だったのに、何で、こんな……」
「あなたの言う通り、確かに人間はやり過ぎました。植物たちが怒り、ヒトを襲うのも無理はありません。けれど、あなたはもっと「やりすぎた」んですよ、キュアノーム。
 人はそれぞれ物の見方や考え方が違います。違う者同士が集まるからこそ素敵なものが出来ますし、争いや諍《いさか》いが起きたりするんです。それは植物たちだって同じこと。皆が皆、人を憎んでいる訳じゃあないんですよ。そんな中で極端な事を言えば、離れてゆく者が出て当然です」
「違う……違う違う違う! そんなことあり得ない! あたしはノーム! この星を統べる大地の守護者! あたしの意思即ち地球の意思! 人間は一人残らず粛清する! それこそが唯一無二の正義なのに!」
「現実を直視してください、キュアノーム。プリキュアは救世主じゃありません。皆より少し力のあるだけの、ただの女の子なんですよ。あなたも……それに、私だって」
「うるさい……うるさいうるさいうるさいッ!」
 聞きたくないと頭を振ったキュアノームは、アメフト選手めいた体当たりでブロッサムの胴をクワガタの顎のように挟み込むと、そのまま彼女を工場内まで押し込み、アスファルト舗装の床に叩き付けた。まるで、聞き分けの無い子どもが暴力に頼って話し合いを打ち切るかのようだ。
「そんなこと、わざわざ貴女に言われなくたって解ってるわよ。皆の声は全部あたしの頭に筒抜けなんだもの。だったらあたしはどうなるの!? 地球を護る為に産まれたあたしは! ヒトをこの星から根絶やしにするためだけに育てられたこのあたしは!」
 後頭部を打たれ、立ち上がれないブロッサムに馬乗りとなったノームは、左右の拳の強烈な連打を彼女に見舞う。ブロッサムは覚束ない意識の中、両肘で頭部を覆ってこれを凌ぎ、両足蹴りをノームの腹部に叩き込む。
 不意を突かれ、ノームの身体が数メートル程後ろに飛んだ。ブロッサムはその隙に体勢を立て直し、後転からのバックフリップで距離を取る。最早ノームに「構え」などと言うものは無い。怒号を上げて眼前のブロッサムへと飛び掛かる。
 空中で身体を捻らせ、勢いづいたノームの左拳がブロッサム目掛けて飛んで来る。ブロッサムはいなしてカウンターを叩き込むべく膝を落とし、防御の姿勢を取るが、これが彼女の命取りとなった。左拳が目と鼻の先まで伸びた瞬間、それは握り拳ではなく鷲掴みの平手に変わった。いきなり目の前が真っ暗になり、困惑するブロッサムの顎に強烈な衝撃が襲う。キュアノームの右手に握られていたそれは――、鉄製のモンキーレンチだ! 逆袈裟の振り抜き故に致命傷には至らないが、ブロッサムの顎先が二つに割れて鮮血が噴き出し、彼女の脳を大きく震わせる。

 キュアノームは先ほど吹き飛ばされた時に手にしたであろうレンチを握り締め、防御の姿勢すら取れないブロッサムの右頬左頬、続いて頭頂部を思い切り引っ叩く。プリキュア腕力で放たれたそれらの威力は凄まじく、飛沫する血がブロッサムの顔を真っ赤に染める。常人なら一発で頭蓋骨を割られてあの世行きだったはずだ。
 ノームはレンチを高く振り上げ、意識の覚束ないブロッサム目掛けてとどめの一撃を振り下ろす。だが、殴打の際に飛沫した血液が彼女の手を滑らせ、レンチは明後日の方向へ飛んだ。
 ちぃ、と舌打ちを突いて握り拳を作り、渾身の力で殴り掛かるノーム。逆に、レンチの風を切る音で我に返ったブロッサムは、長年の勘で無意識のうちに左拳を打ち出し、ノームの右拳を迎え撃つ。ノームの右腕とブロッサムの左腕が十字を描いて交錯し、互いの頬に突き刺さる。
 相打ちか? 否、喰らってよろけたのはノームただ一人。ブロッサムは拳と拳がぶつかり合うその瞬間、彼女は僅かに首を捻り、ノームの拳を躱していたのだ。

「うぐ、ぐぐぐ……お、おぉ!」
 ノームの体は大きく仰け反り、激痛にのたうち回る。左拳の衝撃が骨の髄まで達している証拠だ。されどノームは倒れない。血を流す程に歯を食い縛って何とか耐え抜き、再びブロッサムに殴りかかった。
「まだ……こんな!」ブロッサムは再び拳を構え、苦し紛れの反撃に備える。だがこれが、度重なる頭部へのダメージの蓄積と、戦いを早く終わらせたいとの焦りが生んだ失策であった。
 ノームの両手に何かが握られている。これまでの戦いと植物たちが壊した機械の破片だ。何の物であるかはハッキリとしないが、先のレンチ以上に重く、堅いものであることは間違いない。破片を握り締めたノームの左拳が、ブロッサムの左拳に覆い被さるようにして叩き付けられる。左手全体亀裂が走り、稲妻に撃たれたかのような痛みがブロッサムの体を駆け巡った。
 悲鳴を上げ、構えを取ることすら出来ずに立ち尽くすブロッサム。キュアノームは無慈悲にも右手に持った破片を水平に振り被り、ブロッサムの右足の膝小僧を叩き割った。手を砕かれた以上の激痛がブロッサムを襲い、悲鳴を上げることすら出来なくなっていた。

 最早意思や気力で体を支えることすら叶わず、ブロッサムは両膝をつき、糸の切れた人形のように地に伏した。ノームはうつ伏せとなったブロッサムを見下ろし、両手の破片を握り締める。
「あんたが……あんたみたいなのがいるからッ! 潰してやる、砕いてやる、壊してやるぅぅぅう!」
 ブロッサムの後頭部に狙いを定め、両手を振り上げ、力を込める。今のブロッサムに躱したり逃げたりする余裕は無い。止める者もここには居ない。殺傷力抜群の機械の破片は今、キュアブロッサムの後頭部目掛け振り下ろされた。

 だが、破片がブロッサムの頭を貫き、脳漿《のうしょう》を撒き散らさせることは無かった。破片が振り下ろされたその瞬間、それはどういう訳かノームの手を離れ、明後日の方向へと落ちてしまったのだ。
「くそっ……、何よ、これっ……! ぎいいいいいいっ!」
 破片がノームの手を離れ、明後日の方向へ落ちたその理由。それはノーム自身が激痛に身を悶えさせ、両手両膝をついて倒れ込んでしまったからだ。先のクロス・カウンターのダメージで、彼女の体力は限界に達していたのだ。それを怒りと気力で誤魔化し、ここまで戦いを続けていたのだが、とどめを刺す瞬間の気の緩みによって、それまで抑え込んでいた疲労や激痛が一気に傾れ込んで来たのであろう。

 かくして、瓦礫だらけの廃工場の中には、傷付き倒れた二人のプリキュアだけが残された。双方共に地面に突っ伏したまま微動だにしない。
 否。片方に動きがある。キュアノームだ。周囲の血溜まりに手を滑らせ、何度も顎や顔面をぶつけるが、それでも尚起き上がろうともがき続ける。ブロッサムが右腕を支えに顔を上げたのはその時だ。ノームは彼女より先に体勢を立て直さんともがくが、ブロッサムがちらりと見せた表情を目にして絶句する。

 彼女は、泣いていたのだ。
 自分に対する憎悪は微塵もない。そこに有るのは嘆きと悲しみの感情だけだ。恐らくは自分の、キュアノームという存在に対するものだろう。

「なんで、貴女が泣いてるのよ」
「……ごめんなさい」
「謝られたって分からないでしょう。なんで貴女が泣いてるの」
「あなたという存在を生み出してしまったのも、そういう風にしか生きられなくなってしまったのも、全て今を生きる私たちの責任です。あなたの怒りや悲しみは人間の咎そのもの。やり場の無い苦しみが痛みと共に伝わってくるんです。ごめんなさい……あなたにばかり、辛い思いをさせて……」

「何よ……」ノームの目に涙が溜まる。「なによなによなによ! 今更、今更そんなこと……言われたって、言われた……ってッ!」
 ブロッサムに続き、ノームも感情を爆発させて泣き出した。
 人を殲滅すべく育てられたと言えど、中身は14歳の女の子。心の奥底では誰かにこう言って欲しかったのだ。二人の少女は地面に頬をこすり付け、声を上げて泣き続けた。誰も居ない廃工場に、彼女たちの鳴き声がこだまする。

 泣いて、泣いて、泣き疲れた後。キュアブロッサムは半身を起こし、枯れた声でノームに話しかけた。
「キュアノーム。私たちと一緒に、この時代でプリキュアをやってみませんか。あなたの世界で起こった悲劇を繰り返させてはなりません。破滅の未来をあなた自身の手で変えるんです。犯した罪は重いですけれども、償えばきっと……」
「罪を、償う?」ノームもまた、半身を起こして言葉を返す。先程までとは打って変わり、その目には憎悪が満ち満ちている。
「馬鹿言わないで。この時代だけでも数百人、あたしの時代じゃそれよりもっともっと多くの人間を殺したのよ。あたしに家族や友人を殺された人々が許してくれるとでも言うの?」
「それは……」
「ほら、やっぱり答えられないじゃない。遅い、何もかも遅過ぎたのよ。あたしは大地の守護者キュアノーム。人間との共存なんて……死んだって御免だわ」
 キュアノームは言い終えると共に、呻き声を漏らしつつ立ち上がり、拳を堅く握り締める。ブロッサムに敵意を向けているのは明らかだ。これは「決別」の証なのだ。人として生きる道を拒み、人間以外のものを護る殺戮者として生き続けるための意思表示なのである。
 ノームの右拳で薄緑の淡い光が渦を巻き、パンチンググローブのような形状を成してゆく。残されたプリキュアの力を拳に集め、殺傷力を高めているのだ。
 薄緑色に光る拳がブロッサムの頭部目掛け無慈悲に振り下ろされる。今度こそ、今度こそ彼女の頭はかち割れて四散してしまうのか。

「……ん!?」
 ブロッサムの頭を砕いたかと思ったノームだが、叩き付けた右拳に奇妙な違和感がある。これは頭蓋を砕いた衝撃じゃない。何か堅いものに阻まれている。
 違和感に不安を覚え、ブロッサムの顔の方へと目を向ける。自分が殴りつけていたのは彼女の顔ではない。咄嗟にかざした「ココロパフューム」だ。
 そしてその瞬間、薄緑の光と桃色の光が混ざり合い、破裂音を轟かせてキュアノームの体を突き飛ばす。ノームは両の脚で踏ん張り、辛うじて立っていることが出来たのだが――。

「これ……は、そんな……。まさか!」
 ノームの肌から瑞々しさが消え失せ、無数のシミが顔を覆い、全ての歯が抜け落ち、ミイラのように干乾びてゆく。オレンジ色の立派な長髪は、赤、朱、焦げ茶、灰色へと瞬く間に変化し、支える力を失い、だらりと垂れ下がる。先ほどまで十四歳の少女だった筈のキュアノームは、僅か十数秒の間に醜い老婆へと姿を変えていた。まるで、見頃を過ぎた紅葉《もみじ》が冬場を迎えて枯葉になって行くかのようだ。

 一体何故こんなことが起こったのか。原因は先の拳とパフュームとの衝突に依るものだ。
 立っているのがやっとな程に疲弊したノームは、戦う力を絞り出すべく、体内に宿るプリキュアの力を限界まで開放し、右拳に集束させていた。攻撃が決まればブロッサムのみならず、自分の体すら砕けることをも見越して。
 だが、その一撃はプリキュアのかざしたココロパフュームに吸収され、逆に彼女の体へと放出されてしまったのだ。プリキュアの力は悪しき者たちを浄化するために存在する。ノーム自身の言葉通りの結果と言えよう。
 彼女にとって不幸だったのはその後だ。再放出された膨大なエネルギーは拳を通じてノームの体細胞全体へと取り込まれて行ったのだが、今まさに力を振り絞った彼女に、そんな膨大なエネルギーを許容するだけの余力は残されていなかったのだ。ブロッサムとノーム自身のものとが合わさったエネルギーは彼女の体を内側から焼き尽くし、残されたのは燃えかすだけ。
 キュアブロッサムはそこまで考えてココロパフュームをかざしたのか? 否、彼女の変わり果てた姿を愕然と見つめている辺り、意図的なものとは到底思えない。彼女の「生存本能」が無意識のうちにそうさせたのだろう。相手も自分も同じプリキュアだったからこその悲劇であった。

 最早言葉を発することすら叶わず、ノーム『だったもの』は口からしゃくり上げるかのようなか細い呼吸音を漏らすばかり。やがてそれも失せ、残された肉体から皮がぱらぱらと剥けて、風に乗って飛んで行く。

 少しづつヒトの形から離れてゆくノームの姿を目の当たりにし、キュアブロッサム――花咲つぼみは何も出来なかった。自身がプリキュアの力を使い果たし、人の姿に戻ったことにすら気付かず、血の涙を流して枯れた声で哭き続けること以外は――。


◎エピローグ


・AM.09:00

 恐るべき植物暴走事件から一週間。頭目たるキュアノームの死によって動植物の暴走はほぼ沈静化し、希望ヶ丘の街に平穏が戻りつつあった。
 だが、希望ヶ丘近辺の発電施設復旧作業は五割程度しか進展しておらず、街の電力不足は深刻な状況であり、あの後増援のかかった輸送ヘリで街を離れた人々は未だに帰宅の目処が立たないまま。
 仮設住宅で復旧を待つことの出来る人々はまだ良い方で、殆どの避難民は体育館などで雨露を凌ぎ、配給食料で食いつなぐ生活を余儀無くされている。「こんなことになるならば、避難などしなければ良かった……」、家に帰れる日を待ち望む人々がこぞって口にする言葉だ。

 死傷者数8258人(うち死者721名、重傷1141名、軽傷6395名)、それが今回の事件による犠牲者の総数だ。尤も、この統計は現在希望ヶ丘にいる者だけをカウントしたものであるため、今後更に増えるものと推測されている。

 この史上類を見ない大事件は「大自然の怒り」との触れ込みで全国区で取り沙汰され、日本国内のみならず全世界に知れ渡ることとなった。
 国民に要らぬ動揺を与えないため、地震など天災の形で報道することも検討されたが、あまりに突飛な事態故に信憑性のある「事実」を捏造することが出来ず、ありのままを伝えることを決めたのだという。
 この事件に対する国民の声は様々で、漫画やアニメの見過ぎとからかう者、預言書の通りだと破滅の未来に怯える者。だそんな人々に嘘八百を並べ立て、高額のお布施をせしめ億万長者となった者、自然の為だと過激なテロ行為に走る者――。物事の是非はともかく、キュアノームが起こした事件は思わぬ形で全世界に波及していった。

 では、実際に被害を受けた希望ヶ丘の民衆はどうか? いくら物言わぬ植物に戻ったとは言え、理不尽に命を弄ばれた者たちが黙っていられる筈がない。
 残された希望ヶ丘市民の多くは、「失った者たちの仇」という大義名分の下、無抵抗の植物を焼き、野良や引き取り手の無い動物たちを殺し始めた。たった数名の決起が仲間を生み、先日まで街の六割近い木が燃やされ、5つの犬猫預かり所が破壊された。放っておけば暴動はますます膨れ上がり、別の街にまで飛び火する可能性もある。
 こんなことをして何になる? 犬猫を殺し、植物たちを焼いたところで愛する者たちは帰って来ない。そう言って諭す人も居たが、頭目たるノームは既に死んでおり(そもそも殆どの市民はこの事件の黒幕がプリキュアであることすら知り得ない)、怒りの矛先を何に向けて良いのか分からないのだ。
 そして彼らの理不尽は、この街で最も多くの植物を管理する「あの場所」に向けられた。

 ――やめてください!この子たちは関係ないじゃありませんか!

 ――黙れ! またいつ襲って来るか分からないんだぞ!? いたずらに皆の不安を煽って、何が楽しいんだ? エエッ!?
 ――私の坊やは植物の木の根に押し潰されて死んだのよ! そんな奴らを生かしておいて何になるって言うの!
 ――えぇい、面倒だ! 乗り込め、ぶっ壊せーッ!

 こうした状況の中、花咲薫子の経営する植物園は被災者の理不尽に対する格好の的となっていた。街の復興目途が立っていない以上、行政がまともに機能する筈も無く、息子夫婦は街から避難しており、大妖精コッペも先の負傷が尾を引いて、動くことすらままならない状態にある。尤も、妖精である彼が罪なき人々に暴力を振るうなどあり得ないのだが。
 来海えりか、明道院いつき、月影ゆりの三人は、怒号飛び交う植物園の様相を遠巻きに見つめていた。

「何でよ……なんでなのよ! つぼみのおばーちゃんの植物園は何も関係ないじゃん! 止めようよ、このままじゃ、このままじゃっ!」
「駄目よ」えりかは血走った目でココロパフュームを構え、かの群衆の中に飛び込もうとするが、ゆりは彼女の頭を鷲掴みにして強引に押し留める。
「あなたが行ったとして、それこそ何になるの。プリキュアが仲裁に入っても何の解決にもならないし、無用な諍いを産むだけだわ」
「でも、でもでもでもッ!」
「ボクも……納得出来ません」言葉に窮するえりかに代わり、いつきが異を唱えた。「ゆりさんの言うことは理解できます。けど、何もせず放っておくことが得策とは……他にも何かやりようがあるんじゃありませんか」
「本当に……何も解っていないのね」必死に嘆願する二人を、ゆりは恐ろしく冷やかな目つきで威嚇し、話を続ける。
「私やあなたたちが仲裁に入れば、確かにこの場を収めることは可能でしょうね。でも、彼等のやりどころのない怒りはどうなるの? 友達や家族を亡くした人々の悲しみは何処へ行くの? それらは全て、なだめようとしたあなたたちに降りかかるのよ。
 あなたたちだけで背負うのならまだ良いわ。けれどそれが二人の大事な人たちに降り掛かったらどうするの。娘がプリキュアだと言うだけでも大変なのに、その憎悪まで背負って、まともでいられる訳がないでしょう!
 薫子さんはそこまで考え、敢えて彼らの怒りの矢面に立ったのよ。今出て行けば薫子さんの努力が無駄になる。あの人のことを思うのなら、歯を食い縛って堪えなさい。私たちに出来るのはそれくらいしかないわ」

「ゆりさんは……、ゆりさんはそれでいいんですか!? あの植物園にはあなたの大好きな花が生育しているというのに!」
「そう……、そうだよ! こんなの、絶対おかしいっしゅ!」
「おかしいかどうかなんて……」ゆりの声が不意にくぐもり、表情に陰りが見える。「関係ないわ。関係……ないのよ」
 二人はゆりの顔と、血が滴る程に握られた右拳に目を向ける。彼女たちは全てを悟った。大事な人を失う痛みを、それによって生じる悲しみを、月影ゆりはこの場に居る誰よりも知っている。えりかといつきにはそんなものを背負って欲しくなかったのだ。
 彼女と薫子の覚悟を思い知った二人はそれ以上何も言い出せず、唇を噛み締めて拳を握り、暗く淀んだ顔で足元を見つめていた。プリキュアにすらどうにも出来ない現実に打ちひしがれ、己の無力さを痛感していた。

 来海えりかの携帯電話からけたたましい着信音が鳴り響いたのはその時だ。えりかは鳴り止む気配を見せないそれに苛立ちを覚え、乱暴に電話を取って耳に押し当てた。
 ディスプレイに表示されていた名前は姉のももか。妹の不機嫌そうな態度を気にも留めず、しかも焦り混じりの口調であることから、えりかは何か良からぬ事が起きたのではないかと身構える。
「い、一体どうしたのさもも姉。何かあったの」
「――えりか、落ち着いて聞いて頂戴。つぼみちゃんが……、つぼみちゃんが! 病院からいなくなっちゃったの!」
「い……いなくなったァ!? どゆこと!? 一体どーゆーことなのさもも姉!」
 花咲つぼみ――キュアブロッサムはあの戦いの後、祖母・薫子の働きかけで総合病院に搬送され、重傷者として入院している状態にあった。
 頭部裂傷、左手の骨折、右膝蓋骨(膝小僧)損傷。十四歳の少女が背負うには重すぎる怪我であったが、ノームの『こころの大樹が貴女たちを殺さない』という言葉通り、そのいずれもつぼみの命を脅かすまでには至らなかった。
 直接執刀を行った医師は、その異常とも言える回復力を訝しんでいたのだが、波のように押し寄せる患者を捌くうちに頭の片隅へと追いやられて行った。

 とは言え、一人で気軽に出歩ける程回復した訳ではない。現に昨日の夜見舞いに来た際は、ベッドの上で体勢を変えることすら難儀していたくらいだ。そんな状態で、花咲つぼみは一体何処に行ったというのか。


※※※

 丘の上から見渡せる希望ヶ丘の様相は、瓦礫だらけの廃墟そのもの。地面に横たわった植物たちにガソリンをかけて焼き尽くし、逃げ惑う野良の犬猫をエアガンで撃って骸に変える、絵に描いたような「地獄」であった。

 花咲つぼみは入院着のまま、右足にギプスを巻き、碌に動かせない左手で松葉杖をついて、街を一望出来る小高い丘の上へとやって来ていた。彼女は息を切らせて近くの太い木の下にしゃがみ込むと、誰に言うでもなく、かすれた弱々しい声でそっと呟く。
「キュアノーム。私は今、あなたと同じ景色を観ています。これが、この光景が……、私たちが望んだ、私たちが掴んだ未来だったと言うのですか……?」
 つぼみの言葉は風に溶け、誰の耳にも届かない。廃工場での戦いの際に聞こえていた植物たちの声も、今では上手く聞き取ることが出来ない。
 彼女は木に寄り掛かりつつ立ち上がると、病院から唯一持ち出して来た「ココロパフューム」を手にし、ぎこちなくこころの種を嵌め込んだ。

「キュアノーム、私はね――」


・『エコテロリストプリキュア!』 完



あとがき

 今から丁度一年前の2012年8月下旬。父と共に祖父の実家に向かう最中、ラジオで「国の特別天然記念物・ニホンカワウソが絶滅した」というニュースを耳にしました(それでもまだ目撃情報はあるそうですが……)。
 別に高知県民でもカワウソ好きでも何でも無いのですが、「ヒトの都合で絶滅危惧種となり、慌てて保護に回るも結局絶滅させてしまった」人間の身勝手に腹が立ってしようが無かったのを覚えています。
 自然を護ろうだの、野生動物を絶滅から救おうだのと宣《のたま》い、大小多くの活動をしている人類ですが、そうして護られている動植物はどう思っているのだろう? 自分たちの種族を滅ぼされかけた者たちに子飼いにされ、「保護」という名目で生き永らえていることが、彼らに取って「正しい」ことなのだろうか? もしも彼らに「言葉」があったなら、そうした人類に対し、何と答えるのだろう。
 ニホンカワウソの一件以降、仕事をしたり、他の文章を書いている傍ら、ずっとそんなことを考えていました。

 そんな疑問に一応の踏ん切りを着けるべく「ハートキャッチプリキュア!(以下、ハトプリ)」のキャラクターを使った二次創作を描こう、と思ったのはそれからひと月近く後の事だったと記憶しています。何故(当時)現行シリーズのスマイルプリキュアではなく、ハトプリになったかと言うと、あの作品のラストシーンには「プリキュアの力が次世代に受け継がれる」ことを示唆する場面があり、当時ぼんやりと考えていた「荒廃した未来からやってきたエコテロリストが、動植物たちを護るため現代の人々を殺す」というコンセプトに合致していたからでした。

 この時点で本編のアタマ(その一冒頭部分)とラスト(エピローグ全編)のイメージが固まり、それ以外のシーンもある程度構想出来たのですが、あの「誰も報われないラスト」に向かって書き出すという作業が思いの外辛くて、結局完結までに一年近くの歳月を費やしてしまいました。
 書き出しで大層なことを宣っておいて何ですが、自分は絶望感に満ちたラストやバッドエンドになるような話は読むのも書くのも苦手です。途中の言動をいくつか弄ればハッピーもしくはグッドエンドに出来たのでしょうけど、そうしてしまうと自分自身のもやもやが晴れないし、何のために書いたのか分からなくなってしまう。たかだか二〜三行のセリフを考えるだけでも一週間かけるくらいの体たらくで、放棄して削除しようかと思ったのも一度や二度ではありませんでした。今こうしてあとがきを書けていることすら奇跡じゃないかと本気で思っています。
 特にこの最終話では主要人物の誰もが傷つき、報われないラストを迎えることもあって、つぼみやえりか、いつきやゆりに対して何度も心の中で「ごめんな」を繰り返していました。文章の中のキャラクターにここまで同情したのは初めてかも知れません。

 最後につぼみが取った行動は……。
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